お知らせ
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2021.6.23
Media
朝日新聞に手紙寺の取り組みが紹介されました
2021.04.03 朝日新聞夕刊(全国版)に手紙寺の取り組みが紹介されました。
朝日新聞にラストレターを受け取られた方のお話し、手紙参りをされた方のお話しが紹介されました。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14857822.html?iref=pc_ss_date_article
記事の全文はこちらになります。
亡き人からの手紙、大切な人に届けますー。真宗大谷派の寺がはじめた「手紙寺」が、コロナ禍で人々をひきつけている。故人から生前に寺が手紙を預かり、死後に受け取った遺族らは返事を書く。この取り組みを通して、心の落ち着きを取り戻す人もいる。
3月中旬、千葉県船橋市の船橋昭和浄苑内にある「手紙寺 船橋」。同県白井市の石塚紀子(のりこ)さん(51)は、亡き夫の裕(ひろ)隆(たか)さん(享年55)からの「ラストレター」を受け取った。裕隆さんが膵臓(すいぞう)がんと診断されたのは2018年6月。すでに末期だった。残された時間をどう過ごそうかと思案し、2人で手紙寺を見に行った。「亡くなったら開ける」と約束し、お互いに手紙を書いた。今年1月、裕隆さんは逝った。
納骨が終わり、紀子さんは寺院内のラウンジ「手紙処(てがみどころ)」に入った。落ち着いて手紙を書くために設けられたスペースで、裕隆さんが眠る永代供養墓がよく見える。約80平方㍍の部屋を、壁の木々のにおいが包む。
手紙の封を開けると、小ぶりで控えめな文字が見えた。「あ、裕隆さんだ」。笑みがこぼれた。出会ったときから、感じるものがありました。
そんな風に思ってくれていたんだ。裕隆さんの本音が初めて聞けた。
子どもができなかったこと、申し訳ない
謝る必要はないのに。裕隆さんの優しい顔が思い浮かぶ。生真面目で話し下手。でもそこが、好きだった。
返事を書こうと、ペンを握った。「あなたがいれば他になにもいらない」。照れくさくて言えなかったことも、手紙なら書けた。
裕隆さんと2人で過ごせて満足しています。今までありがとう
千葉県印西市の佐々木三千男(みちお)さん(67)も今年1月、妻喜久子(きくこ)さんの遺影と共に船橋の手紙寺に来た。妻は肝臓を患い、昨年12月に63歳で亡くなった。
明るくて穏やかな妻だった。「悲しい気持ちと決別できなくて」。書くことで心を切り替えたかった。
「感謝を伝えるなんて、もう遅いかな?」遺影の中で笑う喜久子さんに話しかけながら、書き進める。便箋(びんせん)は15分ほどでびっしりと埋まった。
今まで幸せでした。来世でも、また一緒になりましょう
顔は涙でぐしゃぐしゃ。でも寂しさは、和らいだ。
コロナ 問い合わせ急増
手紙寺の建立は5年前。きっかけは、約1200年の歴史がある真宗大谷派の證(しょう)大寺(だいじ)(東京都江戸川区)の井上城治住職(47)の経験だ。
父を亡くし、寺の運営に悩んでいた29歳のとき、幼いころに父から言われた言葉を思い出した。「城治に書いた手紙が本堂の上にある。私が死んだ後、開けてみなさい」。屋根裏を懐中電灯で照らすと、ほこりの中から封筒が見つかった。
後継に告ぐ 證大寺の念仏の法灯を絶やすな 城治9歳
20年前の手紙だった。読んだ瞬間、悩みがすっと軽くなった。「自分の経験を、他の人にも味わってほしい」と、一般社団法人として手紙寺を立ち上げた。現在は東京、埼玉、千葉の計4カ所に増えた。
4カ所に墓がある人たちが主な対象だが、誰でも利用できる。取り組みの核となるのが、自身の死後に、家族らに届けられる「時空を超えたラストレター」だ。手紙寺が毎年行う連絡に対して、依頼した本人から3年間、返事がなければ、指定した人に「手紙を預かっています」と郵送で通知が行く。その人が故人に宛てて書いた手紙は、焚(た)き上げて供養される。
今年1月現在で、ラストレターは467通、寄せられた手紙は計8027通に上る。昨年4月以降、「コロナで先行きが不安なので手紙を出したい」といった問い合わせが例年の2.5倍ほどに増えた。郵送されてくる手紙も前年の4倍以上に増えたという。
ラストレターの預かり料は1万3200円。亡くなった人への手紙の焚き上げは無料。宛先は「〒274-0082 千葉県船橋市大神保町1306、手紙寺お焚き上げ」。問い合わせは手紙寺(03-5879-4501)へ。
出所:朝日新聞2021年4月2日(金)夕刊 社会・総合面
承認番号:21-2357
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オンライン手紙参り | 一般社団法人 手紙寺 (tegamidera.jp)